アルコール依存症に対応した専門治療プログラム(ARP)

真珠園療養所では、アルコール依存症の回復を目指し、アルコール・リハビリテーション・プログラム(ARP)を提供しています。一人ひとりの症状や生活環境に合わせた柔軟な対応を心がけ、患者様がより良い生活を取り戻せるようサポートしています。
アルコール心理劇/アイスブレイキング
心理劇では、さまざまな問題について、客観的に見たり体験したりすることで、その問題と向き合い、対策や解決方法を参加者全員で一緒に考えていきます。また、アイスブレイクでは、緊張を和らげ、参加者同士のコミュニケーションを深め、アルコールプログラムに安心して参加できる雰囲気づくりを目指しています。
フリートーキング/リラクゼーション
フリートーキングは、その日に参加したメンバーから出た話題をもとに、自由に話し合う時間です。お酒の力に頼らずに雑談を楽しむことを経験していただきます。また、ストレスとうまく付き合う方法のひとつとして、リラクゼーションを体験していただきます。体験を通じて、自分に合った方法を見つけ、日常生活に役立てていただけるようサポートしています。
にこりの会(アルコール認知行動療法)
この会では、じっくりと飲酒問題に向き合い、自分自身の飲酒に対する考え方や価値観、こだわりを振り返り、見つめ直していきます。その中で洞察を深め、断酒をこれからも続けていける力を育んでいきます。さらに、他の参加者の意見を参考にすることで、新しい発見や気づきを得ることもできます。
アルコール学習会
この会では、酒害や依存症についての理解を深めるため、資料を活用したアルコール教育を行っています。入院したばかりの方から退院を控えた方まで、同じテーマで話し合うことで、新しい気づきを得たり、断酒への意欲が湧くきっかけとなる場です。また、月に1回、当院の医師が講師を務める「酒害講座」も開催しており、専門的な知識を学ぶ機会も提供しています。
ふりかえりの会(アルコール認知行動療法)
この会は個別で行います。お酒に対するご自身の考え方を見直し、今後の生活で断酒を続けやすくするための考え方や方法を見つける場です。また、行動を変えるための具体的な方法を学ぶこともできます。集団では話しにくいことも、個別の場で安心してお話しいただけます。
きづきの会(マインドフルネストレーニング)
瞑想(めいそう)を取り入れたプログラムです。イライラや不安といった感情にとらわれると、無意識のうちに飲酒への欲求が生まれることがあります。このトレーニングでは、自分の感情や状態に「気づく」力を養い、飲酒欲求に反応しない態度を身につけることを目指しています。
体操/スポーツ/ウォーキング
このプログラムでは、生活のリズムを整え、基礎体力を向上させること、そしてお酒を使わずに楽しむ方法を体験することを目的としています。病棟内での体操やストレッチのほか、グラウンドゴルフや卓球など、楽しく体を動かせる活動を取り入れています。
断酒会(体験参加)
入院中に、当院デイケアでおこなっている断酒会への体験参加を実施しています。日々断酒に励む仲間が集まり、それぞれの体験談を共有する場です。仲間同士の励まし合いや支え合いから得られる力は非常に大きく、参加を通じて自分自身を見つめ直すきっかけにもなります。また、自助グループに参加することで、自分が助けられるだけでなく、他の仲間を助けることにもつながります。
断酒会
アルコール依存症の方々が、お酒をやめ続けるために集まる場です。会の進行は参加者が主体となって行います。同じようにお酒で苦しんだ経験を持つ仲間と交流し、自分の思いを話すことで断酒への決意を新たにしたり、やめ続けるためのヒントを見つけることができます。ここは他者から意見をもらう場ではなく、自分の思いを語り、他者の話を聞く中で新たな気づきを得る場として活用されています。
アルコールミーティング
毎回異なるテーマに基づいて、自分の考えや体験について話し合います。自身の話をすることで整理がついたり、他の参加者の話を聞くことで共感や新たな気づきを得ることができます。また、同じようにお酒で苦しんだ経験を持つ方々からの助言や励ましも受けられ、新しい生活を送るためのヒントを得る機会となります。
マインドフルネストレーニング
瞑想(めいそう)を取り入れたプログラムです。イライラや不安といった感情にとらわれると、無意識のうちに飲酒への欲求が生まれることがあります。このトレーニングでは、自分の感情や状態に「気づく」力を養い、飲酒欲求に反応しない態度を身につけることを目指しています。
断酒支援プログラム
ワークブックや資料を用いた、断酒を目指すプログラムです。お酒の問題があり、断酒を考えてはいるけれど「どうしたらいいかわからない」「時間的に入院は難しい」といった方を対象におこないます。個別、またはグループで実施します。アルコールや、アルコールに対する考え方について学び、少しでも長く断酒ができるよう支援していきます。
節酒支援プログラム
ワークブックや飲酒日記を活用し、飲酒量の低減を目指すプログラムです。「家族や同僚、友人からお酒を減らした方がいいと心配されている」「健康診断で飲酒量を減らすよう指摘された」「お酒を減らしたいと思いつつ、一人では難しい」といった方を対象としています。日常生活の中で無理なく飲酒量を減らす方法を見つけ、実践していけるサポートを提供します。
これらのプログラムは、それぞれの状況や目的に合わせて参加いただける内容となっています。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。患者様一人ひとりに寄り添い、最適なプログラムやサポート方法をご提案いたします。断酒や節酒、生活の改善に向けた一歩を一緒に踏み出しましょう。